写真展のテーマとコレクションフォトとワンパターン

写真展をするには、テーマを絞った作品が必要になる。
どうもこれが、特に写真学校の学生に大きな誤解を与えてしまっている。
テーマを絞るのはいいのだけれど、撮りためていくその写真、選んでいく作品が、どれも似通ってしまうのだ。
同じ日差し、同じアングル、似た被写体、結果としてどこから切っても同じ絵柄の出てくる、金太郎飴みたいな写真展のできあがりである。
「これ、一枚でよくね?」あなたも写真展会場で、同じ写真が2、30点並んでるのを見て、速足でぐるりと回って出てきたことがあるはずだ。
 
確かに、コレクションフォトと呼ばれるような、似た写真をそろえる方法は、写真展の審査を通すということが目標の場合には手っ取り早い。
審査員からすると、ある種の安心感もあるだろうし、なにより異論が入る余地が無いからだ。
 
そうして、素通りされる写真展ができあがる。 
 
様々なアプローチで、1つのテーマに攻め入る。
とまで行かなくても、見た目のバリエーションを持たせるのは見に来てくれる人へのサービスでもある。
 
よく、作品をまとめたりしているときに、
「長いこと自分の写真見てるから、麻痺してどれが良いのか分からなくなってきちゃった。」
なんてことを言う人がいるが、そういう場合は、「どの写真も良くない」が正解だ。
 
 
 

あとがき 
今回は、評論家っぽい感じに書いてみました、、、。
当然、特定の人物や写真展に向けて書いたものではありません。
太字とか使っちゃって、けっこう、ぽくかけたかも。