高橋宗正の「津波、写真、それから」について

僕の少ない友人のひとりである、高橋宗正(たかはし むねまさ)が、本を出版しました。


津波、写真、それから --LOST&FOUND PROJECT
http://www.akaaka.com/publishing/books/bk-lostfound.html


彼に声をかけられ、僕の周りでも多くの写真関係者たちが、思い出サルベージへと足を運びました。


何度も足を運び、写真の洗浄、複写などを行ったそうです。


僕はというと、思い出サルベージとは別のボランティア団体の活動に、多くの時間を費やしました。
スキャンした写真をPhotoshopで修復する活動です。


僕の参加したボランティア団体は、傷んだ写真の修復依頼を受け、それを修復していました。


思い出サルベージの場合はそれとは違い、持ち主のわからない写真です。
だからと言って放っておくと、写真が腐ってしまう。
いわば、人の写真を勝手に洗浄して、勝手に複写しているんです。
これを決断するには、とても勇気が必要だったと思います。


そしてそれは、高橋宗正によって、LOST&FOUND PROJECTという形へと発展していきました。


津波で傷んだ写真を、展示するというものです。
それは、ロサンゼルスやニューヨークなどのギャラリーでも展示が行われ、多くの人たちの心に、何かを残しました。


今回の写真集は、著者が高橋宗正となっています。印税はすべて寄付するそうです。


載っている多くの写真は、持ち主不明。
それゆえ、何か問題が起こる可能性は0ではありません。
そうなったら、彼は、「超、あやまる!」と言っています。


本は、サンプルを見せてもらいましたが、まだ購入していません。
本屋でじっくりと見てから購入するか決めようと思っています。

募金するつもりで本を買うのは、ちょっと違うかなと個人的に思っています。
募金なら、こちらのページ(http://www.lostandfound311.jp/ja/#poster)でポスターを買った方が多くの金額を募金できます。
なんなら、直接どこかへ振り込んだ方がいいでしょう。


これを本として出版したこと、その是非は、正直僕には分りません。
ただ、その勇気と行動力に感服するばかりです。


本屋でじっくりと対するのが楽しみです。